あちゃー

何も言わずにこちらを見てみてください。


http://blog.livedoor.jp/safe_food_of_asia/archives/50010839.html


なんと言うか。
もちろん金がない我々庶民にとって安い中国製品はありがたい限りなのですが。
しかし自国民すら口にするのを憚られる食品を輸出されていたとは。
まあ、こういう話題ってあまり口にしない方がいいとは分かっているし、上記の記事も極論でない保証は無いのですが。
しかし火の無いところに煙は立たぬという訳で。


中国にしろ韓国にしろ北朝鮮にしろ、最近の日本の外交上の立場の弱さの原因は、外交能力の欠如というよりは明らかに「舐められて」いるせいな気がします。
日本は経済大国であり、技術大国でもあり、また近年ではアニメ・ゲーム・映画など文化の発信源ともなりつつあります。
しかし、結局国際関係が複雑化した現代において、経済大国や、技術大国足り得るには他国との関係が重要であり、単独では成り立たないステータスであると考えられます。例えば安価で高品質な製品を世界に供給する事で経済大国としての地位は築かれますが、それは買い手である先進国や、コストダウンに用いられる発展途上国の労働力を必要とするからです。そう考えると経済大国として有する絶大な経済力も、外交上では「切り札」、つまり一方的に相手にのみ損害を与えるアクションとして使いにくいのではないでしょうか。


すると、やはり外交の場において最も汎用性が高い強制力を持つカードは「軍事力」と考えられます。
なぜなら軍事力の行使は、その他の国家が持つ力を行使した場合に比べて遥かに自国の損害が少なく、相手に致命的な損害を与える事ができるからです。(例えば日本がある国に対して特定の一次産品の全面輸入禁止措置を採ったとして、相手国の経済に損害を与えますが、同時にその物品を原料とする国内産業にも少なからず損害を与えます。つまり多かれ少なかれ、相手国の損害と自国の損害が連結しているという事です。一方で軍事力の行使は戦費による国内経済圧迫というデメリットは持つものの、相手国の損害と自国の損害が連結している訳ではないので、自国の損害をコントロールしやすいと考えられます。もちろんケースバイケースですが。)


そこで日本の軍事力を考えると、残念ながら外交上の強制力として必要とされる「攻撃能力」が欠如しているといって差し支えないでしょう。
日本の軍事力を語る際によく用いられる表現として、「世界4位の国防費」、「東アジア唯一のイージス艦保持国」、「最先端の装備」といったものがあります。
しかし「世界4位の国防費」は日本人の労働賃金の高さと少なからず関係しており、「東アジア唯一のイージス艦保持国」といってもイージス艦は端的に言えば「防空能力の高い巡洋艦」であって、その新価は自衛隊単独では発揮させられません。「最先端の装備」には間違いなく、確かに作戦機や装甲車両などは世界トップクラスの装備を整えていますが、一方で空中給油機や空母と言った海外派兵に必要な装備は最先端どころかそもそも装備されていません。
自衛隊は恐らく本当に防衛能力しか持たない軍事組織と考えて差し支えないと思われます。
具体例を少し挙げれば、将軍様のお国に攻めようにもまず制空権が取れません。自衛隊が装備するF-15J戦闘機の航続距離は約4,600kmです。単純にあるポイントAからあるポイントBに行ってかえってくるだけであればAとBの距離は2,300kmあっても大丈夫ですが、実際にはB点で作戦行動を行いますし、帰投中に不意の回り道があるかもしれません。そう考えると純粋な作戦可能半径は1,000kmを大幅に超える事は無いでしょう。
つまり空母も空中給油機も無い自衛隊には、日本領内しか制空権が取れません。
これだけでも日本が外国を攻撃できない理由の説明になります。


そんな訳で、外国、特に東アジア諸国は日本との交渉に際して軍事力を考える必要がなく、経済力の行使という諸刃の刃を抜くぎりぎりのポイントまで詰め寄る事ができるのです。もし日本に軍事力があれば、ぎりぎりのポイントまで詰め寄ると不意にキレて侵攻してくる可能性がありますが、今の日本が万が一キレてしまっても自国にミサイルは飛んでこないのです。
今の日本は両手の無い人に似ているように思われます。
すなわち、どれだけ無理難題を要求し、罵倒しようとも決して殴り返される事は無い。蹴り、すなわち経済力の行使という強力な武器を持つものの、相手を蹴飛ばせば自らもバランスを崩して転倒し、怪我をするかもしれない。


近年自衛隊に海外派兵能力を持たせる意図の下か、空中給油機の導入や有事の際に空母に改装可能な輸送艦の建造、強襲揚陸艇の開発などが取沙汰されています。
憲法改正なども噂されています。


平和憲法と渾名される日本国憲法は、あるいはGHQによって与えられた憲法かも知れません。
しかし憲法9条から力を背景とした他者への強制の破棄という理念を読み取る時、それは人間の本能に対する理性の挑戦とも考えられないでしょうか。



…う〜む。
やっぱり無理があるな。
寝ます。