今日もCDを。

『LeRoy's Swing/Dave Biller』


はまぞうで探しても無かった…。
意外と使えねーっすね。

一人暮らしを初めたばかりの頃、下北のCD屋の店内BGMとして流れていたものを衝動買いしたのがコレ。
編成はベース、リードギターリズムギタークラリネット
ジャンルとしてはまあ題名の通りスウィングなのではないでしょうか。
よく分かりませんな。
まあ、Benny Goodman楽団のような華やかな感じではなく、アメリカ西部を思わせるカントリーな感じがします。
よく分かりませんな。
とにかく、このアルバム、クラリネットが素晴らしい!
わたしゃクラリネット奏者でありながら、きちんと名前を意識して聞いたことがあるクラリネットプレイヤーといえばLeopold Wlach,Sabine Meyer,Karl Leister,Benny Goodman,Woodie Allen,赤坂達三(笑)くらいしかいない不真面目な奴なので、このアルバムでクラリネットを吹いているBen Safferがクラリネット吹きとしてこうだ!とは言えません。
が、彼のふくよかで甘い音色をCD屋で聞いた時の衝撃は忘れられません。
改めて「クラリネットの音」を再認識させられました。

クラリネットという楽器は、リードがサキソホンなどと比べてかなり小振りで、そのくせ管体はグラナディラと言う非常に重い黒檀(ナント水に浮かない!)でできており、管径にくらべ内径が細い(=管が厚い)のです。
これが何を意味するかというと、リードが小さいので管に伝えられる響きはどうしても少なくなり、厚い管体を上手く響かせ切ることが難しいということです。
そのため普通に吹いているとどうしても管が鳴りきらず、か細く耳障りな音になりがちで、かといって管体を響かせるために息をがむしゃらに入れようとしても、リードが小さいためすぐにキャパシティをオーバしてオーバーブロウしてしまいます。
というわけで、クラリネットで良い音を出すためには微妙な息づかいやアンブシュア(唇の形)の調整が必要になってくるのですわ。
また、管の内径の構造により複雑な倍音体系を有する楽器であるため(ここら辺はとんでもなく省略。詳しい人いたらごめんなさい)跳躍も非常に難しい、要するに極めるのが非常に難しい楽器な訳です。
ですが熟練した奏者の手にかかればこれほど表情豊かで多様なジャンルに合う楽器もそう無いかと思います(どーでもいいですが、正直三味線ロックは止めた方が良いとおもひます)。

閑話休題。さて、彼のクラリネットを聞いた瞬間、まだクラリネットしか持っていなかった当時の私はもうクラリネット無理、と思ったものです(高校の時から顧問やら同期から常にお前はサックス向きだと言われ続けていましたが)。
じゃあサックスはどうなのか、と言われるとまた悩むところですが…。